“環境・気候変動問題”が、7月9日に終了した洞爺湖サミットの重要な議題の一つであったということもあり、ここ2ヶ月ぐらいの間に、この問題についてテレビを中心としたマスメディアが様々な特集を組んで報道しています。国内はおろか地球の隅々まで取材に駆け回り、地球環境問題の実情を映し出し、アナウンサーやコメンテーターが様々な意見を伝えています。

内容を的確に捉え私達一人ひとりの考え方や態度を見直さなければと、前向きな気持ちにさせてくれるものもあれば、
「このままだとどうなってしまのでしょう?もはや地球環境は危機的状況です。」
「政治家や行政は襟を正してこの問題に取り組んでもらいたい!」
「本当の意味で、私達ひとり一人の暮らしを見直していかなくてはなりませんね。」など、
不安要素だけを掻き立て、もっともらしい言葉を無責任に並べ、消費者の注目を集めようとしているだけとしか思えないそんな番組がたくさんあります。

そもそも今日の環境問題は一過性のものではなく、経済、政治、人口、宗教、水、食料、生物・・・・その他様々な問題がそれぞれに関係して発生してきたものであり、そう簡単には解決できない問題です。
それを承知の上で、単に危機感を煽り、国民を不安に陥れて視聴率を取ろうとする報道や番組には何の意味もありません。


只でさえ、ネガティブなことばかり取り沙汰され、社会全体に暗雲が立ち込めているような状況に国民全体が辟易している中で、追い討ちをかけるような最近の報道や番組は明らかに行き過ぎだとしか思えません。
マスメディアの方々は、自分達の報道にそれなりの影響力があることは知っているはずです。
だとすれば、環境問題の事実は事実として正しく伝えながらも、その半面で問題の解決に懸命に取り組んでいる人、地域、技術、システムなどがあることについても、しっかりと伝えてもらいたい。

問題ばかりがはびこっている社会であるからこそ、ポジティブな考え方、態度、対応にスポットをあてて、前向きに環境問題を見つめ、考え、それに取り組むことで環境や社会が改善していく、一人ひとりの考えや態度がこのように変わることで、企業や行政であれば、こんな技術やシステムを取り入れることで、更にはこんな教育方法を取り入れることで環境や社会が良くなっていくと、国民一人ひとりが自信と希望を持てるような報道や番組をどんどんつくってもらいたい。

社会で起こっている“良いこと”をもっともっと伝え、皆で共有することもマスメディアが担う重要な役割なのではないでしょうか?





























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